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きょうだい児だった私が今まで歩んできた道   Since 2010
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中学生の頃、夏休みに大学生の従姉妹と映画を見に行ったことがある。

自主製作の映画だったのかもしれない。
タイトルすら覚えていないのだが、
筋ジストロフィーの患者さん本人が主演の映画で
健常者の女性と恋をするのだが、結局結ばれず
病状が進み亡くなってしまうというような内容だった。

おそらく親の会が主催の上映で
母がチケットをさばかなければいけなかったのだろう。

どうして従姉妹のお姉さんに連れて行ってもらうことになったのか
全く覚えていないが、免許取りたてのお姉さんの運転で
映画館ではなく、どこかの市民会館に行ったと思う。

私は何の感情もなく、ぼんやりとその映画を見ていた。
物語が終わって隣の席に座っている従姉妹を見ると
彼女はハンカチを出して目を押さえていた。

「そうか、これは泣く映画なんだ。」
と少し驚いた。

帰りに従姉妹が
「喫茶店に寄ろうか。」と言ってくれた。

喫茶店の静かでひんやりした空気、
珈琲の香り、オーダーしたクリームソーダの
鮮やかな緑色と小さな泡、
白いアイスクリームと銀色の細いスプーン、
クリームソーダがすごく美味しかった、
喫茶店に連れて行ってもらって嬉しかった気持ちは
はっきりと、とてもよく覚えている。

あの頃は、ゆっくりと静かに過ごす時間って
ほとんどなかったから
よく覚えているのかもしれない。


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